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そろもん

春ざれの話

きみが 大の字に
野に
うつくしく
ひらいて ぼくを
招いている
by puffin99rice | 2007-02-28 21:54

せかいを 吸いつくそうと
夏の日を 謳歌した
わたしが いっぴき
百科事典の ページのあいだで
つぶれて 死んでいた
by puffin99rice | 2007-02-27 22:57

ベンチの賢者の話

しけもくを すいながら
ひがないちにち なにもせずに
すわっているのは すべての
ひみつをしって しぬことにさえ
あきてしまった ひとかもしれぬ
by puffin99rice | 2007-02-26 23:37

閨秀詩人の話

もしも喜びが 木に咲くなら
摘んで花束にすると クリスティナは
かいているけど ぼくなら喜びが 実るまで待つ
そしてそれが 葡萄の房のようなものなら
ひとつぶずつ みんなとわけあう
by puffin99rice | 2007-02-25 23:03

コレクションの話

化石を みがけば
ふかい 睡眠がひらく
いちども とぎれずに
わたしへ つむがれた
塩基配列の ざわめき
by puffin99rice | 2007-02-24 21:27

征服の話

かるがると 国境を侵犯し
兵士の制止を スルーして
威嚇射撃を ものともせず
宣戦布告も なんのその
無敵な 春がちかづく
by puffin99rice | 2007-02-22 22:41

感嘆符の話

いきなり
砂から 立ち上がって
わたしの目の前で
復元する ひと
ああ! 
by puffin99rice | 2007-02-21 19:47

反骨の話

むかしの しじんのことばを
ぱくっていえば 敵対関係とは
せけんさまと わたしとの
ぜってー こうかいしない
かんけいの ことです
by puffin99rice | 2007-02-20 20:49

新宿歌舞伎町の話

ひたいに 金的を
はりつけた 少年のぼくが
夜明けの 狙撃手みたいな
女の帰りを いまでも
じっと待っている 街角
by puffin99rice | 2007-02-19 22:40

ワンシーンの話

めざめるには あまりにながく
ねむっている おとこの
みみもとで しんみりと
おんなが うたっている
うしなわれた ことばで
by puffin99rice | 2007-02-18 23:03