女帝のカード(1〜3)

あなたは、君臨する。おとこの、欲望の筋肉に。旅人の、ではなく。農夫の土地に、金星の種を蒔く。収穫し、貯蔵して。子々孫々まで、支配する。



わたしの偶像、わたしの。ふくよかな、母体よ。あなたの笑い声に。統治されて。長いこと、ねむって。いたかった、けれど。歳月を、揺り動かす手に。めざめて、歩きだす。秋の収穫のために、ではなく。ひたむきに。夏を消費するために。



おなか、やぶれそうよ。もう、出してもいいかしら。花の園で、あなたは。新たな、世界を産みおとす。明るいにせよ、暗いにせよ。与えるべき祝福は。ただの。風のような、言葉にすぎぬ。ごめんなさい。わたしは。それしか持たぬ、種族の末裔だから。

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by puffin99rice | 2010-06-26 21:20

暗い、手の。しるべ。として。異教の言語を。抑圧された、あるいは、した。夜に。排卵する。血を争い、廃滅する。かけがえのない、すべての。些細な日常の、陥穽も。不可避に。わたしは、学習する。



花のように。見えているのに、さわれない。鳥のように。歌っているのに、きこえない。もっと、わたしの純潔を。知るために。闇に親和して、水に。血と月光をまぜ、のみほす。



わたしは、光と闇に。ひき裂かれている。智恵の、耳は。すべてを、聞き漏らすまいと、大きくひらき。あなたの、つぶやき、秘密の告解を。つぶさに検証する。



月の満ち欠けに。ときに、はげしく。ときに、ひややかに。海は。色を変える。眠れ、胎児。目覚めよ、死児、世界の恋人。ここでは、あらゆることが、起こり得るから。その代償に、わたし自身を。供物とする。



ウィザードも死ぬんですよね。みんな、持ち時間がきまっているのかしら。だから、誰でも。こどもの頃は、大人になったら、自由奔放に生きてやろうと。思うんですね。そうなんですか、アレイスター。機会があったら、飲みましょう。あなたの、おごりで。



迷える若者を、導いてやろうと。侍従長以下、教皇親衛隊を、数多ひきつれて。竹下通りを行進した。権威に跪けば、救われるんですよ。でも、ラテン語で説法したので、誰にも理解されず。クレープを、投げつけられた。満面に。



宇宙開闢以前に。あった、のは。唯一、孤独です。いきものは、全部。その鋳型から生まれるのに、少しずつ、ちがって育つように。プログラムされているんですよ。たぶん、友だちが、ほしかったんですね。神さまは。



藍をあつめて、咲く花の。揺れる。風は重く、地表を這い。六月の追憶は、亀裂に沿って、無数のかけらに。割れる。石の虹の、あなた。そのひとつひとつに、名前をつけ、シャッフルして。暦のように。めくる。



知識の泉で、裸体をひらき、黄金の髪を洗う。処女の禊ぎ。濡れた、たましいは、問屋におろす。流通の過程で、熟する悲喜劇の。スペクタクル。罰してください、神さま。あなたを信じたことなど、いちども、ありません。



信じてほしいと。思っているのだろうか、神さまは。そもそも。無謬の存在ならば。わたしたちは、つくられていない。信仰とは、自己放下だから。人が人を組織する。にすぎないとしても。そこに安住できる者は、幸いなるかな。と、ひとまずは言っておこう。



聖木曜日には。どこでもいい、そのへんの芝生で。お昼寝するの。律法の書を枕に。あなたは、夢のなかに、あらわれて。わたしの足を、洗ってくれるの。ありがとう。無言で立ち去る、その背中に。いつも、カラーボールを。投げつけているのに。



白いドレスも、パラソルも。風の画布に、光で点描される。まいとし、夏の館への、坂道の途中で。きまって、あなたは。わたしの名を、呼ぶけれど。駆けつけても、そこに実体はなく。ただ色彩の、むすうのドットのなかに。迷い込むばかり。



朝の道は、とつぜん挫折する。たんに肉体を操作し、進むだけの、リハビリなのに。しばらく、このまま。うつ伏せに、倒れていよう。何の変哲もない、石となり。貧血な、自分史を。エンドレスに、反芻していよう。誰かが、わたしに、つまずいて。ひっころぶまで。



知りたかった。風を。城を。海流を。そして、ときには、節制を。しかし。夏祭りの夜に、世界の中心を貫いた、おとこの指が。秘密の構造を、教えてくれた。森羅万象は、概念にすぎぬ。たましいは、抽象的で。聖別された、わたし。などというものは。どこにも、ない。



撃ちおとして。羽をむしり、腹を、ひらくと。青空が。どくどく、溢れでる。幾億年の、飛翔のおもいが。皿をみたし、テーブルにこぼれ、窓から世界に広がる。遠いとおい、伝言を。風に、たくした。最初の、鳥のために。手を洗い、食前の祈りを。母の国の言葉で、捧げる。



うすぐもりの、空の。縞模様のシールを。剥いで、見る。タンポポの野原で。少年たちが、戦っている。血まみれで。その周囲に、輪になって。少女たちが、皇帝の。花の冠を、編んでいる。



最後まで、立っていた者のために。ではなく。斃れていった者たちのために。歌は、ある。儀式がおわり、権威が退場したあとに。ひとり、うなだれ。やがて、しずかに。うたいだす。あなたの、無数の。無名の、かなしみ。を、束ねて。おもむろに、鐘は。鳴る。



わたしは、いま。支配の大系から、のがれるように。男装で。仕事サボって、秘密の店で。酔っぱらっている(密告は野暮だぜ)。搾取と洗脳は、ありふれたギミックさ。そうやって歴史は、分厚い闇を装丁した。わが夜の同朋たちには、魅力的な。一冊の。豪華本として。



1970年代、夏の。下校時に。フルーツパーラーで、チョコパフェを。ちゃっかり、わたしに、おごらせ、ご機嫌で。生涯を平々凡々に、暮らし得る者は、達人にちがいない。とか、言っていたくせに。波乱万丈の、あなた。も。じき、おじいちゃんに。なるんだね。



異端審問官よ。よく、お聞き。どんな生き方をしても。今日という日は、かならず終わる。いかなる階級にいても、人はいつか死ぬ。よしんば。いずれ誰も、死なない世界が。くるとしても。そのときは。聖書は、破棄され。すべての宗教が、滅びるだろう。ヒューマンと。呼ばれた存在と。ともに。



ヨハンナ。あなたには、あなたの。星が似合う。宿命の。絶望が。美を彫琢して。闇が。光をとりこみ、夜空にかかげた、月は。世界中の、ひとつひとつは、無力な。祈りを。あまねく照らす。



時空の遊園地で。死神と恋人たちが。戯れている。この宇宙でさえ。なにものかの、まばたきの。一瞬に、生成消滅するだけ。とはいえ。わたしたちの、認識が。入園できる、ゲートのような。ものが、きっと、ある。そこへ。そこまで、飛ばそう。知と。感情の。ブランコの、振幅を。がんばれ、みんな。

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by puffin99rice | 2010-06-22 18:41

1970年代、夏の。下校時に。フルーツパーラーで、チョコパフェを。ちゃっかり、わたしに、おごらせ、ご機嫌で。生涯を平々凡々に、暮らし得る者は、達人にちがいない。とか、言っていたくせに。波乱万丈の、あなた。も。じき、おじいちゃんに。なるんだね。



異端審問官よ。よく、お聞き。どんな生き方をしても。今日という日は、かならず終わる。いかなる階級にいても、人はいつか死ぬ。よしんば。いずれ誰も、死なない世界が。くるとしても。そのときは。聖書は、破棄され。すべての宗教が、滅びるだろう。ヒューマンと。呼ばれた存在と。ともに。



ヨハンナ。あなたには、あなたの。星が似合う。宿命の。絶望が。美を彫琢して。闇が。光をとりこみ、夜空にかかげた、月は。世界中の、ひとつひとつは、無力な。祈りを。あまねく照らす。



時空の遊園地で。死神と恋人たちが。戯れている。この宇宙でさえ。なにものかの、まばたきの。一瞬に、生成消滅するだけ。とはいえ。わたしたちの、認識が。入園できる、ゲートのような。ものが、きっと、ある。そこへ。そこまで、飛ばそう。知と。感情の。ブランコの、振幅を。がんばれ、みんな。

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by puffin99rice | 2010-06-22 06:39

うすぐもりの、空の。縞模様のシールを。剥いで、見る。蒲公英の野原で。少年たちが、戦っている。血まみれで。その周囲に、輪になって。少女たちが、皇帝の。花の冠を、編んでいる。



最後まで、立っていた者のために。ではなく。斃れていった者たちのために。歌は、ある。儀式がおわり、権威が退場したあとに。ひとり、うなだれ。やがて、しずかに。うたいだす。あなたの、無数の。無名の、かなしみ。を、束ねて。おもむろに、鐘は。鳴る。



わたしは、いま。支配の大系から、のがれるように。仕事サボって、秘密の店で。ウィスキーを、のんでいる(密告は野暮だぜ)。搾取と洗脳は、ありふれたギミックさ。そうやって歴史は、分厚い闇を装丁した。わが夜の同朋たちには、魅力的な。一冊の。豪華本として。

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by puffin99rice | 2010-06-16 22:32

朝の道は、とつぜん挫折する。たんに肉体を操作し、進むだけの、リハビリなのに。しばらく、このまま。うつ伏せに、倒れていよう。何の変哲もない、石となり。貧血な、自分史を。エンドレスに、反芻していよう。誰かが、わたしに、つまずいて。ひっころぶまで。



知りたかった。風を。城を。海流を。そして、ときには、節制を。しかし。夏祭りの夜に、世界の中心を貫いた、おとこの指が。秘密の構造を、教えてくれた。森羅万象は、概念にすぎぬ。たましいは、抽象的で。聖別された、わたし。などというものは。どこにも、ない。



撃ち落として。羽をむしり、腹を、ひらくと。青空が。どくどくと、溢れでる。幾億年の、飛翔のおもいが。皿をみたし、テーブルにこぼれ、窓から世界に広がる。遠いとおい、伝言を。風に、たくした。最初の、鳥のために。手を洗い、食前の祈りを。母の国の言葉で、捧げる。

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by puffin99rice | 2010-06-15 05:09

信じてほしいと。思っているのだろうか、神さまは。そもそも。無謬の存在ならば。わたしたちは、つくられていない。信仰とは、自己放下だから。人が人を組織する。にすぎないとしても。そこに安住できる者は、幸いなるかな。と、ひとまずは言っておこう。



聖木曜日には。どこでもいい、そのへんの芝生で。お昼寝するの。律法の書を枕に。あなたは、夢のなかに、あらわれて。わたしの足を、洗ってくれるの。ありがとう。無言で立ち去る、その背中に。いつも、カラーボールを。投げつけているのに。



白いドレスも、パラソルも。風の画布に、光で点描される。まいとし、夏の館への、坂道の途中で。きまって、あなたは。わたしを呼ぶけれど。駆けつけても、そこに実体はなく。ただ色彩の、むすうのドットのなかに。迷い込むばかり。


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by puffin99rice | 2010-06-10 23:05

宇宙開闢以前に。あった、のは。唯一、孤独です。いきものは、全部。その鋳型から生まれるのに、少しずつ、ちがって育つように。プログラムされているんですよ。たぶん、友だちが、ほしかったんですね。神さまは。



藍をあつめて、咲く花の。揺れる。風は重く、地表を這い。六月の追憶は、亀裂に沿って、無数のかけらに。割れる。石の虹の、あなた。そのひとつひとつに、名前をつけ、シャッフルして。暦のように。めくる。



知識の泉で、裸体をひらき、黄金の髪を洗う。処女の禊ぎ。濡れた、たましいは、問屋におろす。流通の過程で、熟する悲喜劇の。スペクタクル。罰してください、神さま。あなたを信じたことなど、いちども、ありません。


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by puffin99rice | 2010-06-04 21:31