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そろもん

女帝のカード(16~18)

風が吹く。木々はゆれて、空を撹拌する。紙の船は、方位をうしない、月に座礁する。汽笛を鳴らし、星の冠を捨てる、言葉の。身軽になるために、いっそ言葉そのものになって。すべての桎梏から、離脱する。そして私という重量を、はるかな雲海の。うず潮の中心に、廃棄する。



流星の夜に、あらわれて。わたしを魅了した、仮面の男が。少しの間、預かってほしいと。おいていった、青ざめた馬を。まいばん、自力で洗う。いつか、これに乗せられて、事象のかなたへ。去るのだと、ときめきながら。



迷走しつつ。それでも、歌う。偶像の。だれも、指。ふれることの、できない異境の、ステージへ。盲目なたましいが、殺到する。名もない熱の、総量をひきうけ。ひらかれる、億の、光輝の。その奥の、あなたが真に、ブラックホールなら。わたしは、全骨格をもって。あこがれる。

(https://twitter.com/poetarot)
by puffin99rice | 2010-08-22 07:50

女帝のカード(13~15)

その塔は、墓碑に。似ているが。モニュメントの、たぐいではない。展望台のように、のぼっていけるが。どんな風景も見えない。最上階に、権力者の。あしうらの皮を敷いた、長い舌をもっているが。その象徴の意味を、呪いながら。あなたは。首だけを残して、落下する。



ぼくは、はるかな。砂の星の、あばら骨を。発掘する現場で。ともすれば、主人をかえりみない。わがままな猫を。きみは、忠実な。命令とあらば、きみ自身をさえ。喜んで、裏切る犬を。飼っている、ぼくらは。死ぬまで、友だちである。



おまえも、トシをとったら、わかるよ。なんて、言い方は。しないぜ。それじゃ、まるで、おれが。トシみたいじゃないか。みんな、ちがう経路で、歳月をかさねる、のだから。おれの経験は、おまえには。参考に、ならねえぜ。ふん。同じ生き方を、したいと。いうのなら、べつ、だが。

(https://twitter.com/poetarot)
by puffin99rice | 2010-08-07 06:38