満開の けふのうた

よい天気だから 花見にいこうと
かしこい妻が言い
動物園がいいと
ノータリンの ムスコと
ブーな ムスメが言うので

あいだをとって
満開の
ラクダを見にいくことにした

千年に一度だけ めぐってくる
ラクダ前線のしたで
老若男女いりみだれて
どんちゃんさわぎ
のめやうたえやげろげろ

風がふいて ときどき
ラクダが落下 ぐしゃ 
血しぶき はなやかに
人生はみじかいぞ
うたえやのめやげろげろ

だれかがカラオケしている
いのちがけでうたっている
「こころまでこうてつにぶそうするおとめ~」
うたっている
だれもきいてないのに

そのときもいまも 
ラクダが落下 ぐしゃ
げろげろ 吐けや歌えや
人生は一度きり
これっきり

やがて生き残ったひとびと
ラクダにのって宇宙へ出ていく
次から次へ さよならも言わず
バカヤローとも叫ばず

ありがとうは?

ニンゲンがいなくなると
地球に健康がもどってくる





























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by puffin99rice | 2013-03-23 21:11 | その他の詩 | Trackback | Comments(0)

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