わたしを

分類しないで 組織

しないで

勧誘も おことわり

近づかないで

勝手な名前で 呼ば

ないで 知りもし

ないで 愛したら

だめ だからね






# by puffin99rice | 2024-03-26 23:06 | その他の詩 | Trackback | Comments(0)

ちょっと いいですか

とつぜん

後ろから頭を

かるく

叩かれる

ふりむいても

誰もいない

そんなことは

よくあることで

齢をかさねるにつれて

驚きもしなくなった

さいきんは

肩を

しつこく叩かれる

無視している







# by puffin99rice | 2024-02-17 13:02 | その他の詩 | Trackback | Comments(0)

お待ちしておりました

音もたてずに あらわれ

ちょこんと カウンター席に座った


「そろそろ お見えになるころかと

 これを ご用意しておきました」


青空のしずくを グラスに入れ

光にかざすと 海の水があふれる


総天然色の なまものが

うら おもてに

回転しながら


浮かんでくるのを

喉を鳴らして

噛まずに のみこんだ


どうやら満足したのか

耳の近くまで口をあけて

笑った

ように見えた





# by puffin99rice | 2024-01-31 00:00 | その他の詩 | Trackback | Comments(0)

そっと

そっと そばにきて

ささやき

かすかな ゆらぎを

かたみに のこし

去っていく

この気配は何だろう

いや 知っている


知っているのに 言えないのだ

もどかしいほど

ことばが 足りない

ことばは 多すぎる


それは ふいに

見えることがある

透きとおった羽が 美しく

さわってみたくて

手をのばすと たちまち

消える






# by puffin99rice | 2023-12-26 19:11 | その他の詩 | Trackback | Comments(0)

それは

それは まなざしを

世界からはずして

べつの

何かを追っていた


窓からひかりが

ながれこんで どんどん

たまり あふれて

テーブルのはしから

したたり おちるころ


さめたコーヒーを すこし

すすって 顔を

こちらに かたむけると

思いだしたかのように

はじめて 笑った





# by puffin99rice | 2023-11-17 10:58 | Trackback | Comments(0)

ホームページ「みつべえ」(1999〜2004年)の後継として2004年12月に開設。2019年11月から詩と写真のコラボも開始。


by みつべえ